くまきちの映画があればだいたい幸せ

映画の感想を中心にあてもなくブログを書きます。

ローガン・ラッキー

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原題: Logan Lucky

・あらすじ

離婚した妻に娘の親権を奪われたうえ、膝の怪我を理由に失業したジミー・ローガン(チャニング・テイタム)と戦争で“片手”を失ったクライド・ローガン(アダム・ドライバー)。人生のドン底にいた兄弟はアメリカ最大のモーターカーイベント・NASCARレースの売上金を盗み出すことを思いつく。しかし、計画に不可欠な爆破のプロ、ジョー・バング(ダニエル・クレイグ)は服役中の身だった・・・

 

監督は「オーシャンズ」シリーズのスティーヴン・ソダーバーグ。といっても私は「オーシャンズ」シリーズを最初から最後まで観たことがなく、ソダーバーグ作品を劇場で観たのは「エージェント・マロリー」のみ(そういえばこの作品にもチャニング・テイタム出てましたな)。「エージェント・マロリー」があんまりハマらなかったので本作も期待せずに観たのですが、

 

めっちゃ面白かった!

カントリー・ロード」に泣かされることになるとは思わなかった!

 

まず、舞台となるウエスバージニアがマジで田舎。画面からひしひしと伝わる田舎の残念感。主人公をはじめとする低所得者層の現状を変えようにも変えられない状況、別れた妻と再婚相手の何とも洗練されてない小金持ちぶり、一家総出で娘が出場する美少女コンテスト(アメリカにはまだあるんだね、こういうの)に命をかけちゃう、といった田舎者根性丸出しの人々、空気感を前面に押し出して田舎者版「オーシャンズ11」が展開していきます。

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・チームメンバー

ジミー・ローガン・・・アメフトのクウォーターバックというスクールカーストの頂点から無職へと転落したローガン一家の長兄。

クライド・ローガン・・・ジミーの弟で戦争で片手を失った心優しいバーテンダー。失ったのは手首から先なので“片腕”ではなく“片手”である。

メリー・ローガン・・・別名“エロい妹”。見せブラ、ミニスカで登場してくれるローガン一家の末っ子。美容師の腕前は謎だが車と運転に精通する。

ジョー・バング・・・爆破のプロ。囚人服を着ているとモッサリしているがワイシャツとスラックスを着ると007に見える。

バング兄弟・・・ジョー・バングのおバカな弟たち。倫理に則って仕事をするのがモットー。

以上。

プロがジョー・バングしかいないというハンデを悪運で乗り切る!と思っていると気持ちよく裏切られます。このチームなかなか侮れない(運要素も割とありますが)。

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NASCARレースの売上金を盗む計画と平行して進む娘の美少女コンテスト。この一見しょうもないイベントがまさかあんな感動ポイントになるとは・・・

登場人物は田舎者ではあるけれど、それは恥ずべき事ではなく、愛する家族を大切にしていて、帰るべき場所があればいいじゃないという気持ちになりまして、クソ田舎と思った事を深く反省いたしましたよ。

ラストは「幸運が訪れただけ不幸が舞い込む」という“ローガン一家の呪い”をどう解釈するかで受け取り方が違うかも。

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